「聞く」はhearなの、それともlistenなの?
英語というのは非常に紛らわしい表現が多いというか、どっちを使えばいいの?と思う言葉も多くて、たとえば日常生活の中でよく利用する「聞く」という言葉も、hearを利用するのか、listenを利用するのかよくわからないという人が多いです。
hearとlistenの違いは何かというと、聞くという事の対象物の声、音などを意識して聞いているかどうかという違いです。
例えばDid you hear the thunder last night at around 11pm? 昨夜11時くらいに雷が鳴ったのが聞こえたか?という時、Thunder? no, I didn’t because I was listening to the music with headphones. 雷?いや、ヘッドフォンを付けて音楽を聴いていたから聞こえなかったという返事があります。
雷の音にはhear、音楽にはlisten、こうした使い分けがあるのです。
hearの場合は、○○がよく聞こえると訳されています。
音や話、お知らせなどが、自分が効こうと思っていなくても、勝手に耳に入ってくる、自然に聞こえてきたという時に利用するのが、hearです。
雷が鳴っていたけど、聞こえたか?つまり、雷が自然に耳に聞こえてきたけど、それを君は聞いたか?と聞いてるので、この場合はhearです。
知らせを聞いたり、耳にしたり、噂話を聞くという、相手から何か聞いたわけでもないのに、話を向こうがしてきたという時にもhearを利用します。
I haven’t heard from him for awhile. 彼からしばらく連絡がない、This is the first time I have heard of such a rule.そんなルール初めて耳にした、こうした、自分から聞こうと思っていないことを耳にしたという時にもhearです。
listenは自分から意識して音を聞く時に利用する
声や音、話などを自分が聞きたいと意識して、耳を傾けて聞いている時にはlistenを利用します。
雷の音を聞いたか?ときかれて、雷の音については偶発的に聞くことになるのでhearが利用されていて、音楽を聴いていて聞こえなかったという場合、音楽を自発的に聞いていたのでlistenが利用されているというわけです。
自分が自ら音を聞こう、話を聞こうと意識をもって耳から音を拾っている状態です。
話を聞こうとしていないけれど偶発的に入ってきた言葉、音などはhear、話を聞きたいと思って、また音楽を自分から聴きたいと思って入ってきた言葉や音楽はlisten、という風に考えて使えるようになると、相手の方もよく理解できるでしょう。
hear、listenはヒアリングテスト、リスニングテストを考えてみる
ヒアリングテストhearing test、リスニングテストlistening testです。
ヒアリングテストというのは、日常生活で音が聞こえているかどうかを確認するもので、リスニングテストは、英語を聞き取るというテストです。
音が聞こえているかどうかを確認するテストはhear、流れてくる音に耳を傾けて聞こうとするのがlisten、こうして考えてみるとわかりやすいと思います。
英語はこうしたhear、listenのようにどういう状態にあるのか、どうしているのかという事によって、利用の仕方が変わるのでこの違いをよく理解することが必要です。